2003/3/30
久々に春の近江路を訪ねてみた。近頃は京阪神のベッドタウン化が進んできたとはいえ、まだまだのどかな農村風景の残る湖東平野は、近江商人のふるさととして知られている。
近江商人とは、近江に本家をおく出稼ぎの商人のことである。その出身地は、蒲生・神崎・愛知の湖東三郡がもっとも多く、五個荘商人と八幡商人・日野商人がその代表といわれ、有名なところでは、伊藤忠・丸紅といった商社のルーツとしても知られる。

↑外村宇兵衛家の帳場
外村家の屋敷内には、こんな家訓が掲げられていた。
・互譲以テ相和シ業務ニ努力スベシ
・今日成シ得ベキ事ハ明日ニ延バスコト勿レ
・正シキ心掛ヲ以テ身ノ潔白ヲ保ツベシ
・言行ヲ慎シミ無益ノ交ヲ為スコト勿レ
・温顔以テ人ニ接シ心ノ平静ヲ期スベシ

勤勉で正直に、かつ謙虚に生きるという、分っていてもなかなか出来ない、身につまされるような言葉である。
なにか懐かしさのようなものを感じるのは、私が学生時代に近江で暮したことからだけでは無いような気がする。

いわゆる絵になる風景とはこのような場所のことをいうのだろうか。
▼関連リンク
てんびんの里五個荘
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五個荘町の中心部、金堂という集落は、町並み保存地区として、集落の中には水路が流れており、おちついた風格のある佇まいをみせている。


↑外村繁家(小説「澪つくし」作者)

屋敷内には、豊かな暮らしを垣間見ることはできるが、決して華美では無い質実剛健の精神が感じられる。


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